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日本では、コーティングの事をポリマーと呼ばれるのが当たり前のようですが、外国ではペイントシーラントと言われています。内容はどちらも同じで保護剤の呼び方の様です。

保護剤と言うと「ワックス!」と思いつきますね。
ワックスはカルナバヤシから取れるカルナバロウ(油脂)が主成分です。中華鍋を料理後さびない様に塗る油と同じような考え方の保護剤です。これを皆さんが車に使用する目的は艶だしや塗膜の保護のためだと思いますが、油脂は熱と酸素で酸化してしまいます。
雨が大気中の排気ガス等の汚れを取り込んで降りそそぎ、アスファルトの油やタイヤカスなどで油汚れした水が、前を走る車のしぶきによって、まんべんなく掛かり油汚れを取り込み定着させています。
また、ワックス皮膜は薄く、耐久性もあまり良くありません。こまめな塗り替えとクリーニングで塗装皮膜をある程度保護できますが、水垢、油汚れ、傷は避けられません。
コーティング(ポリマー)は目的とする保護効果をワックス以上にを持たせることが出来るようにした薬剤だと思います。

本来のコーティングについて考えてみると保護する、守ると言う役割のはずですね。
であれば塗装を守ると言う役割で、強力で何年でも確実に塗膜に残るコーティングで塗って保護したら何年もダメージは入らないのでしょうか?
いえいえ、それでもやはり傷も入りますし、艶も無くなっていきます。
1年持ちます、3年持ちますと良く聞きますが、〜年でコーティング皮膜は劣化して無くなると言っているではないのでしょうか。「でもオリジナル塗膜は大丈夫・・」と思われますが、確かにベースは保護できたとしても視覚で見える車の表面は傷、劣化、酸化したボロボロのコーティング皮膜で醜くなっているのではないでしょうか。
考えればなんかクリア塗装と言う最高のコーティングをしたとしても、その表面は劣化していく事の繰り返しです。

コーティング(ポリマー)には大別すると、皮膜を形成するタイプと塗装に浸透するタイプに分かれます。
皮膜形成タイプに良く使用されるのがシリコン樹脂、アクリル樹脂などです(他にもフッ素樹脂,アミド樹脂がありますが、少ない様です。)。材料が安価で手に入りやすく、化学反応が安易である為、これらを配合した物が主流です。皮膜もそこそこで、ワックスより使い勝手が良いという利点があります。
また、浸透タイプの多くは石油系溶剤が使われ、塗装のミクロ間の隙間に入り塗装をより高密度化にさせますが、飽和状態になるとそれ以上浸透しません。おもに有機溶剤系の塗装に効果はありますが、水性塗装系には余り効果はありません。また、長い月日が経ちチョーキング(白い粉が吹き出たような状態)してしまった塗膜にも効果があります。
 他に塗装に浸透し塗膜を溶剤で柔らかくして雨や洗車で汚れと劣化膜を一緒に取れるようにしたタイプがあります。

最近の主流ではガラスコートといわれるコーティングがあります。学術名的には大きくわけて二つあり「シロキサン結合」と「ポリシラザン結合」です、シロキサンは連続した硬化皮膜を形成しますが車両に使用されているポリシラザンは単独の結合で0.25ミクロンの粉になります、セラミックともいわれています水などに触れるとアルカリ水を作ることが出来、洗浄効果があります。

ガラス繊維によるコーティングはグリスのような特性があり磨き傷に入り込み見えにくくし皮膜感を出すことが出来ますが、硬化しないため汚れを取り込む可能性があります。

塗膜の変わりにダメージを受ける理想のコーティングとは?

「え?ダメージが入るコーティング!」と思われるでしょうが、本来のメーカーオリジナル塗装の変わりにダメージを受け止め、繰り返し再生できるコーティング膜が理想なのです。
 オリジナルは強く美しい塗装膜であるが為に、そこに入ったダメージは深刻で、「研磨」と言う処理方法しか考えられず、それではマイナス効果しかありません。

コーティング皮膜に対し有効な目的を求めると、一長一短の特性が出ます。
●傷は付きにくくなるが、汚れ易くなる。
●撥水は維持できるが、イオンデポジットが出来まくる。
●汚れは付かないが、傷が付き易くなる。
等など、突き詰めるとクリア塗装のようになり、半年は全てクリアできることになりますが、研磨技術が必要になり、高額のリスクを負うともいえます。つまりコーティングは塗装のように丈夫でなくて良いといえ塗装以上の物もないといえます。
外部からのダメージをコーティング皮膜上で受け止め定期的なコーティング劣化膜のクリーニングをし、減った分のコーティングを補充結合させておけばいつも綺麗でいられると考えています。
 しかし、塗装と違う強力なコーティングの結合は最初に施工する時の加工は出来ますが、反応後は再結合の補充がしにくくなると言う欠点があります。つまり劣化したコーティングを完全に落とす作業がいると言う事です。

研磨したり輝きのあるオリジナル塗膜を保護し、維持する為にコーティングがあるのですが、他の目的として「汚れにくくする」と言う事もコーティングの一つの役目と考えています。
 多くの方が何故コーティングをされるのか。やはり汚れない(汚れなければ洗車しませんね・・・(^^ゞ)様にしたいのだと思うのです。
 汚れる原因のほとんどが雨だと思います。雨に溶け込んだ大気中の汚れた化合物が予期もしないダメージを作ります。化合物濃度が薄い雨が乾くのはダメージも軽いのですが、化合物濃度が濃くなるとダメージも強くなります。

洗車で使用する水にもカルシウムや鉄分、塩素、カルキなどが含まれて、汚れを取ると同時に塗膜を痛めていると言えます。
ですから、コーティングで汚れにくくする事により、ダメージの一つでもある洗車の回数を減らす事を可能にし、お肌のケア、エンジンオイルの交換と同じようにコーティング劣化のケアができるようになれば、何年でもオリジナルの美しさを維持していけるのではないでしょうか・・・(^_^)v

PCSでは、コーティング薬剤ならばこれ以外無いと決め付けているわけではありません。何故なら塗装にも種類があり、ダメージの問題も個々の塗装状態で違い、又、ユーザーさんの求める物が違うからです。

PCSの樹脂型コーティングHRCの効果は劣化した塗装はクリーニングされ同等の樹脂と結合して再生され、短い周期で補充していくことで塗装がより高分子化し艶や強度が向上していきます。ダイヤモンドも炭素の高結合されたもので艶と強度は高分子になるほど上がります。
塗装の進化に合わせてコーティング薬剤も進化します。どちらもポリマーですから・・・。
 
長文お付き合い頂きありがとうございました、PCSがお役に立てれば嬉しいです。

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